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ベトナム便り*アオザイの話

アオザイと言えば

ベトナムの民族衣装である。

という認識は日本でも結構定着しているように思うし、ぴたっとフィットしたアオザイを着こなす美しいベトナム女性の姿を想像できる方もいるかもしれません。


その昔ベトナム料理店をやっていた時代に、「制服のような物だから」という言い訳をしつつ何枚ものアオザイを仕立ててもらっていました。
その枚数は軽く20着は超えていると思います。

もっとも、本当に「制服」代わりに日々着て、接客はもちろん、調理し、掃除や洗い物もしていたのでその消耗は激しく、その当時着ていたものはほとんど処分してしまいましたが。

今でもとってあるのは6~7着ほどでしょうか。


今回のベトナム訪問は旧正月の時期に重なっている話は先日の投稿でも書きましたが、お正月ならではのイベントもあるようです。
みんなでアオザイを着て出かけよう。
という話を夫弟奥さんから事前に聞いていました。

ベトナム女性も冠婚葬祭の時ぐらいしかアオザイを着ないので、これはちょっと楽しみかも。


ということで。
私も今回はアオザイを持参していきました。


ただね。

アオザイってオーダーメイドで20か所ぐらい採寸して、ピチピチに作ってあるので、体形の変化が許されない服なのです。
行く前に一応試着してみたのだけど。

それはもう。

ピチピチで息苦しい。
というか見苦しい。

少しでも動いたらスナップボタンがはじけ飛んじゃう状態。

よく考えたら最後に仕立てたのが15年ぐらい前のこと。
その頃から体形変わってないわけないわよね。

どうしよう。
とりあえず、持って行って向こうの仕立て屋さんに手直ししてもらおう。

と、今回2着のアオザイを持って行きました。


そして。

ベトナムの家に着くなり、夫弟奥さんに私の持参したアオザイを見てもらうことになりました。


すると。


うそでしょ。
何これ―??

みたいな反応。

そして、最初のうちは多少遠慮してたのか「ホンデップ(きれいじゃない)」と言っていたのだけど、そのうち「サウ(醜い・不細工)」を連発しだし。
最後には手に持っていたアオザイをベッドの上にポイっと放り投げるという暴挙!

えぇ~~?
これ。
そんなにひどい?


彼女に酷評されたアオザイ。
1着目はこちら。

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友人の妹さんからの贈り物の生地で仕立ててもらったものです。


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柄も悪くないと思うんだけど。

アオザイは。

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この部分が全てスナップボタンなので。
着るのも面倒だし、はずれやすい。


そして。
もう1着はこれ。

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黒地に赤のビロード風。

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中国風の飾りボタンが多分その当時流行っていたんだと思います。


よくよく話をきいてみると。

どうやら。

やはり、という気もするけど。

デザインがありえないぐらい古臭いようです。

確かに15年前の物だし。
そうかもね。

でも日本の着物なら15年ぐらい経っても(振袖とかは別として)そこまで違和感なく着られそうな気もするけど。


これじゃ明日着て行く物がないじゃない。
さ、今から買いに行くわよ。

と言われたものの。

え。
今日オーダーして明日に間に合うの?

という疑問。

夫を介して聞いてみたところ、昨今はオーダーメイドではなく既製品のアオザイを買うのが主流だそうです。
細かな修正(裾上げ)とかはその場でやってくれるみたい。


そして彼女と二人連れだって出かけたアオザイ屋さん。

手ぶらで行ったので写真は撮れず。

普通の洋服屋さんのようにハンガーに吊るされた色とりどりのアオザイが並んでいます。

何着か試着し、結局彼女のお勧めの1着を購入。

それがこちら。

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自分では絶対選ばないであろう蛍光ピンクのカラフルな色合い。
この際だからと、全てお任せしました。

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生地は伸び縮みする素材で

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後ろにファスナーが付いています。

脱ぎ着も楽ならボタンがはじけ飛ぶ心配もない。
気楽に着られるアオザイです。

着やすいんだけど、ちょと情緒に欠けるような…


そういえば。
このアオザイを試着した時、外人が買いに来るのがよほど珍しかったのか、店の女性(ティナターナー風)にツーショット写真を求められ、フェイスブックにのせちゃお~、みたいなこと言ってたけど。
本当に載せたんだろうか。

この時の私。
すっぴんで髪は後ろでしばってるだけのボサボサ頭だったのに。
ホントに勘弁してほしい。


こうして。
アオザイは買えた。
翌日午前中には(話は前後するけど)パーマもかけた
翌日の午後にはみんなでアオザイを着てお出かけすることに。


ということで。
次回の投稿に続く。



by dishlover | 2018-02-21 14:58 | | Comments(0)

家庭菜園、季節の手仕事、日々の料理(時々オタクメシ)の話。


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